2016年05月16日

末吉公園の夜

今、夜の末吉公園はホタルがいい感じです。

昨日も、ぎのわんセミナーハウスのホタル観察会の案内をしたほか、知念高校がホタルの撮影のためにみんみんで合宿をしていました。

点滅の発光をするクロイワボタルは、連休ぐらいまでは森の外側の草地に多く見られていましたが、このところ森の中でも見られるようになってきました。みんみんの施設の周辺でも7時20分くらいから光り始めて、その後、乱舞が見られます。

末吉公園の夜
草にとまっているクロイワボタルのオス。 発光器を折り曲げて発光しています。誰に合図を送っているのでしょう。

このところおすすめなのが連続してボーっと発光するオキナワスジボタルです。 たくさんのホタルが、森の中をふわふわ上下に発光ながら飛び回る光景は幻想的です。 オキナワスジボタルは、暗い森の中がおすすめです。

末吉公園の夜
葉上で発光していたオキナワスジボタル。 発光器が1節なので雌のようです。少し緑色がかって光ります。

末吉公園の夜
オキナワスジボタルの幼虫 森の中の石垣のコケの中を動いていました。 かなり小さいです。

これからおすすめなのが、オキナワマドボタルの幼虫です。春に生まれた個体が、1cmくらいの大きさになってきています。一つ一つの光はそれほど強くありませんが、場所によっては地面や壁面などに無数にいるので、天の川の上にいるような気分になれます。

末吉公園の夜
体をくねらせているオキナワマドボタルの幼虫。画像は少し大きめの個体です。

◆末吉公園でのホタル観察会の注意

①殺虫剤は持ち込まない。
 最近は少なくなりましたが、携帯蚊取りを持ち込む人がいます。先日の観察会では、蚊取り線香の残り香がする場所がありました。
 蚊取りは殺虫剤です。そしてホタルも虫です。

②虫よけは最小限にする。できれば使わない。
 ホタルの出現する時刻には、やぶ蚊の活動時間が終わっているので、公園内は思ったよりカは少ないはずです。
 長袖長ズボンなどを身につけることで結構対応できます。どうしても使う場合は、事前につけてきましょう。
 森の中で虫よけ剤を散布するのはもってのほかです。虫よけのたっぷりついている手で、虫を触るのもやめましょう。

③懐中電灯の点灯はできるだけ控える。
 ホタルとその観察者にとって他人の懐中電灯は邪魔です。
 末吉公園は那覇にあるので、意外と夜でも真っ暗になりません。 一瞬暗いと思っても、目が慣れると普通に歩けるくらいの暗さです。
 公園の歩道は広いので真ん中を注意して歩けば大概の危険は回避できます。
 樹木が厚く覆っている場所は、それなりに暗くなりますが、じっくり慣らすと見えてくると思います。
 それでも、暗すぎると思う場合は、無理して暗すぎる場所にいかなくてもホタルの観察はできます。

④子どもに懐中電灯を持たせない。
 目を慣らして点灯を控えるにしても、緊急事態にそなえて、懐中電灯を持参すべきだと思いますが、子どもには持たせないでください。
 子どもは、ふいに点灯したり、人に向けたり、振り回したりします。そんなことはしないと約束はできますが、
約束を守れないのが子どもです。

⑤赤色光の懐中電灯
 ホタルの観察には、できれば、赤色LEDの懐中電灯がおすすめです。手に入らなければ赤いセロファンをつけてください。
 赤色の光だと、歩いている幼虫やとまっている成虫をあまり刺激しないでじっくり観察できます。
 それでも、みんながホタルを観察している場所で点灯すると迷惑なので、他の観察者がいない場所で観察しましょう。

⑥観察時間
 ホタルは7時20分頃から光り始めて、それから8時ころまでがピークです。7時半ころまでは、まだ薄明かりなので、
 観察ポイントに、遅くても7時半までに着くようにすると、無理なく目を鳴らすことができます。 公園の駐車場は9時に施錠されます。
 8時半をめどに駐車場に戻るようにするとスムーズに公園を出ることができます。

⑦採集しないで
 じっくりホタルの光を楽しんでいる人たちにとって、すぐ横でホタルを採集されるのは気持ちの良いものではありません。
 また、子どもたちは誰かが採集しているのを見ると、自分も採集しないと気が済まなくなります。
 少しだけだからといっても、みんなが採集を始めると際限がありません。
 また、特に、クロイワボタルは体調が4~5㎜のとても小さなホタルです。指でつまむと簡単につぶれてしまいます。

⑧少し離れて
 クロイワボタルは、道路わきの草地を低く飛んで発光していますが、人が近づくとその場所から逃げてしまいます。たくさんのホタルの発行を見たいのであれば少し離れた位置から観察するのがおすすめです。


ホタルの観察会では、懐中電灯をつけるのが難しいので、あまり見せることはできませんが、夜の公園にはいろんな生き物もいます。
(5月の連休のイベントの中休みの時に撮影したものをいくつか紹介します。)

末吉公園の夜
サカモトサワガニ 歩道わきの土手などに穴を掘って住んでいます。

末吉公園の夜
オキナワキムラグモ 巣穴のふたの下に足が見えています。サカモトサワガニがいるような土手に住んでいます。

末吉公園の夜
テルヤザトウムシ

末吉公園の夜
オキナワナナフシ

末吉公園の夜
オキナワヤマタカマイマイ


ホタルに限らずいろんな生きものがいる自然を大切にしたいですね。


(ふじい)


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Posted by 森の家みんみん at 16:02│Comments(0)生き物写真集おしらせ末吉公園
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