施設利用のようす 沖縄じゃんがら会の自然体験プログラム

森の家みんみん

2016年02月21日 18:55

2月20には「沖縄じゃんがら会」が日帰りでみんみんを利用してくれました。



沖縄じゃんがら会は、東日本大震災で被災し福島県から沖縄県に避難してきた方々の集いの会です。避難者同士が力を合わせて互いに助け合い、心の繋がりを作り、一人が抱える問題もみんなで解決していきたいという思いで結成されたそうです。

今回の利用は、自然体験の目的を加えることで、いつもやっている芋煮会をみんみんでできないかという相談から始まりました。

相談の結果、昼食を挟んで午前と午後に自然体験プログラム(自由参加)を入れてみようということになりました。

午前のプログラムは、ネイチャーゲームを主体とした自然ゲーム。午後は森の指令ゲームを用意することにしました。


午前の自然ゲーム

早朝まで土砂降りだったので、室内でもできるアクティビティをネイチャーゲームとプロジェクト・ワイルドから用意していましたが、天気が回復したので外に出るものに切り替えました。

【ノーズ】
すぐに外に出ルゲームを始めてもよかったのですが、参加する親子のみなさんがまだ何かするという気分になっていない気がしたので、とっつきやすいノーズというゲームで集中力を高めることにしました。 ノーズは、特徴のヒントを聞き、動物の名前を当てるゲームですが、わかった人は黙って指を鼻にあてなくてはなりません。 

子どもたちが、乗ってきてもっとやりたいと思ったところで、次のアクティビティに移ります。
とりあえず、子ども中心に3グループに分かれてもらい、それぞれに大人を割りふりました。

【フィールドパターンビンゴ】
フィールドパターンビンゴは、自然の中の形を使ってビンゴをするゲームです。 まずは、各グループにはがきサイズの画用紙を配って、3×3のマス目に9種類のフィールドサインを任意の配置で描いてもらいました。

小さい子どもたちがいたので、グループによっては、9種類のフィールドパターンを描き込むのに時間がかかってしまいましたが、手づくりビンゴシートを持って出発です。



ニシムイの丘を目指して進んでいるのですが、みんなゆっくり探すのでなかなか進みません。 

見つけたフィールドパターンは、みんなに発表してOKがでなければ認められないルールにしました。今回の参加者の審査はちょっと厳し目です。いい線いってるかなと思うものも、却下されます。(^^;

途中で面白そうなものを見つけたら、みちくさもします。 例えば、キュウリグサ。



フィールドパターンビンゴは、ちょっとお休みです。しばらく、みんなで茎を指でつぶして、キュウリの匂いを楽しみました。 一人の女の子だけは、最後までキュウリの匂いなんかしないといっていたけど・・・。


見つけたフィールドパターンがみんなに認められると、思わず笑顔になります。 



「僕達、バネみたいなぐるぐるのパターンを見つけました」 「これ、OKですか」   ノアサガオのつるはOKでした。 (^^)V

ニシムイの丘の上でも少し探して、ビンゴの結果発表をしました。 



このチームが3ビンゴで優勝です。

【面白いもの探し】

自然ゲームを始めるのが遅かったので、あっという間にお昼の時間になりました。みんみんの研修室では、芋煮がすでに準備されているということだったのですが、せっかく丘の上まで来たので、少しだけ、みんなで丘の上を自由に散策して面白いものを見つけるゲームをしてから戻るとにしました。



ボコボコになった葉っぱ(ショウロウクサギの虫こぶ)やかじるとニラの味がするノビル、タカナタマメの鞘と豆などを見つけました。 「あの木の上の枝の形が面白い」と、こっそり教えてくれた男の子もいました。


午後の森の指令ゲーム

午後からは天気がまた崩れるかもしれないということで、プロジェクトWETのアクティビティの準備もしていたのですが、どうにか天気が持ちそうだったので、予定通り森の指令ゲームをすることにしました。

森の指令ゲームでは、最初にルールと見つけるもの(指令カード)の説明をするのですが、まだ食事が終わっていない人たちや話に夢中になっている人(参加しない人たち)もいたので、子どもたちの集中が続きにくくて、ちょっと苦戦しました。

それでもどうにか、説明を終えて、3グループ(だよま、ライオンとウサギ、ラブラブ)に分かれて指令探しに出発です。(^o^)/



森の指令ゲームのコースの出発点は、この坂道です。 坂道の途中にも指令カードの写真にあるものがいくつかあるのですが、ほとんどのグループは気が付かずに通り抜けてしまいました。



どうなることかと思って、見ているとだんだんエンジンがかかってきたようです。


「赤い落葉、見っけ!」 


「ろうそくみたいな花、見っけ!」 見つけるたびに、うれしそうです。





やっとの思いで見つけた「すけすけの葉っぱ」と記念撮影。 このグループは、この後、「すけすけの葉っぱ」があちこちにあったことに気が付きます。


沖縄じゃんがら会自然体験プログラムを終えて

今回は、天候の予想がつきにくく、準備と臨機応変な変更が必要なぶん、大変でしたが、参加者が楽しそうにしてくれたので良かったです。本来は芋煮会を通しての交流が目的のイベントですが、自然体験プログラムを入れたことで、またちょっと違った交流を提供できたのではないかと思います。子どもの施設のみんみんでの実施ということで、芋煮会なのに自由にお酒が飲めないことなど、不自由な部分もあったはずですが、自然体験プログラムに直接参加していなかった人からも、こういう芋煮会も良いかもしれないという意見をいただけました。

このイベントに、臨床心理士の方々が同行していることを聞いたときには、はっとさせられました。 大震災から5年たっていますが、考えて見れば、そう簡単に心の傷が癒えることはないはずです。みんみんとしてできることは限られていますが、故郷とは違った環境で自立した生活をめざしている人たちに対してみんみんだからこそできる貢献の仕方を考えたいと思います。


(ふじい)




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