沖縄の杜観察会

森の家みんみん

2016年12月18日 12:05

12月17日(土)、那覇市環境保全課主催の沖縄の杜観察会に講師として参加しました。

沖縄の杜というのは、新都心公園の沖縄の杜ゾーンの緑地です。 米軍基地時代からの調整池の周辺に残された緑地ですが、一部を除いて遺跡発掘のためにいったん植生をはがしたことがある場所です。年月を経て草地から森へと遷移が進みつつあります。

この日、公園で大規模な防災訓練があって駐車場が使えないこともあり、少なめということでしたが、観察会にはちょうどいいくらいの参加者でした。

防災訓練をしり目に、公園のわきから緑地に入っていきました。



森の中はパイオニア的樹木のオオバギが優占する若い森です。 オオバギはまだ細いものが多いですが、樹冠が高くなってきているのに伴って、林床が空けてきて歩きやすくなっています。



林床には、クスノハガシワやタブ、ヤブニッケイなどの実生もあり、遷移が進みつつあることがわかります。
琉球石灰岩が残っているところには、ガジュマルやハマイヌビワが生えています。



若い森を抜けて、シクルクガーに出ました。 天女伝説のある湧水です。
安謝新都心自治会の島袋会長がシクルクガーについて話してくれました。



ここからは、道路に出て、もう一人の講師の糸数さんを中心にして、道路の上から遊水地周辺の緑地の野鳥観察をしました。

サシバやアオサギ、バンなどが確認できました。







ついでに、オオウナギも




9時半から12時まででしたが、あっという間に終わった観察会でした。

参加者の皆さんは、とても満足しているようでしたが、特に、取材していたOTVのカメラマンさんが、那覇にこんな緑地が残っていること、そしてその緑地が遷移の途中の若い森であること、いろんな生物が住んでいることに気が付いたことにとても感動しているのが印象的でした。

OTVの河川環境シリーズで放送するそうです。 多くの人に沖縄の杜の存在を知ってもらえると嬉しいです。

(ふじい)

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