GW中は、たくさんの人たちに末吉公園の夜の観察会を楽しんでいただきましたが、これからたくさんの人たちで賑わう(混雑する)と思われるのでその前に自分で夜観察会を開催しました。 といっても夜に少し歩いただけですが。
GW前は、発生数が少なくて、心配しましたが、林縁部の草原ではクロイワボタルが乱舞するようになりました。 午後7時半から8時頃がみごろです。これからだんだんと森の中での発生数が増えてくるはずです。
クロイワボタルのオス
幼虫は少なめですが、オキナワスジボタル、オキナワマドボタル、オキナワクロホタルモドキ(オキナワクロミナミボタル)が見られました。
オキナワマドボタルの幼虫 夏には小さな幼虫がたくさんみられるはずです。
オキナワスジボタルの幼虫 今はこれが比較的見られます。
オキナワクロホタルモドキの幼虫 オキナワヤマタニシを捕食中です。
アオバズクも見られました。 観察会の時と同じ木にとまっていました。
アオバズク 向こうを向いています。
カエルの鳴き声も賑やかです。側溝で、リュウキュウカジカガエルとヒメアマガエルが鳴いていました。
リュウキュウカジカガエル 繁殖期になるとオスの体色が黄色くなります。
ヒメアマガエル 体の割に大きな声で鳴きます。
サワガニも出ていました。歩道を歩いていることとがあるので、踏まないよう気を付けてください。
サカモトサワガニ
後は、帰りながらいくつか生物を見つけました。
オキナワヤマタカマイマイ 樹上性のカタツムリです。枯れ枝のあるハマイヌビワでたくさん見つけました。
クサカゲロウの仲間がたくさんいる木がありました。 幼虫は食べた獲物の死骸をいくつも体につけて歩いています。まるで映画のプレデターのようです
オキナワモリバッタは、末吉公園で最近あまり見かけなくなった生物の一つです。
オキナワモリバッタの幼虫
手すりには白いふわふわが歩き回っていました。
アオバハゴロモの幼虫 ふわふわゆらゆらです。
ノカラムシの葉の上には、アカタテハの幼虫もいました。 ノカラムシの葉を餃子みたいにたたんで中に入っていることが多いのですが、夜は徘徊するのでしょうか。
アカタテハの幼虫
みんみんの近くのネピアグラスでは、オキナワナナフシやタイワンツチイナゴが見られました。
タイワンツチイナゴ 越冬した個体だと思われます。
やっぱり、夜の観察会はいろいろな生き物に出会えて楽しいです。 でも、これからは、観察会に訪れる人たちでとても込み合うことが予想されるので、マナーを守って安全に楽しんでください。
ホタルを見に来る人へのお願い
・虫を見に来ているわけですから、携帯蚊取り器(殺虫剤)などは持ち込まないでください。
・夜は意外と蚊が少ないものですが、気になる人はできるだけ長袖長ズボンなど服装で対応しましょう。
どうしても虫よけをつける場合は、森に入る前につけましょう。森の中でスプレーするのはやめましょう。
・虫取り網もマナー違反です。見ているそばで採集されるのは気分が悪いものです。
・ライトは必要最小限にしましょう。人には向けないようにしましょう。
赤いセロファンなどを張ると生物に対する影響を少なくできます。赤色LEDのライトがお勧めです。
・掴まないようにしましょう。末吉公園のホタルは皆さんが思っている以上に小さな虫です。つまむと簡単につぶれてしまいます。
・ホタルに近づきすぎないようにしましょう。たくさん光っているのを見たくて近づくと、逃げて見れなくなってしまいます。少し、距離を保って見るのがコツです。
・ほかの団体に無断でついていくのもやめましょう。有料でツアーをしている団体が少なくありません。情報を無料で得るのは無銭飲食と同じです。 また、安全管理が難しくなるので、迷惑です。
・十分に下見をしましょう。
・できるだけ暗くなる前に観察する現場に到着するようしましょう。目が慣れるので、無駄にライトをつける必要がなくなります。
・子どもに光る靴を履かせないようにしましょう。ピカピカ光るのは目障りです。
(ふじい)